無痛分娩トラブルのニュースで思うこと
先日から、無痛分娩で産婦さんがなくなった事故に関する報道を目にしますが、今現在、妊娠されている方は何を思うのでしょうか?
「妊娠出産は多くは自然なものなので、10か月が過ぎると陣痛がやってきて生まれる。だから大丈夫」ということではない。一人の女性が身体を張って、新しい命を胎内で育み、平均的に十数時間の陣痛に母子ともに耐えて出産。母子ともに元気に生きていく人生のスタートを勝ち取るのです。母子ともに生まれる・生み出す覚悟が必要なのです。
特に意識していなくても、体のどこか、頭のどこかで覚悟を決めているはずです。
万全の医療に管理されていても、このようなことが起こりうるのです。
自分のお産についてじっくり考えて、選択をすることの大変さを教えてくれる報道でした。
自然分娩を扱っている助産師は、無痛分娩には否定的?いやいや無痛分娩は必要な妊婦さんもいますので、一つの選択肢として大切なものです。
必要以上に医療介入があったり、自然の摂理を無視・ないがしろにすると後々何か不都合が起こってくるなぁ~とケアに見えるママさんから感じることが多くあります。
それゆえに助産院で自然分娩をしたいと選択して、無事に出産にこぎつけたママと赤ちゃん、子供達に尊敬の念がわき、自然と頭が下がり、元気に健康に育っていってほしいと願うのです。
今年で開業から100人目の赤ちゃんが生まれる予定ですが、100人目の赤ちゃん・ママに何を教えられ、何を想うのでしょうか?
イベントなどで助産院出身の子供たちに出会うと、元気に育ててくれているママに感謝して、子供の「誰この人?」の表情にホッとします。「この世に出てきた時に、私の顔を一番最初に見たんですけどね」と思いながら大笑いの再会です。
妊婦さんの周りの方、「無事に生まれて当たり前」じゃなく「無事に生まれるように、ママをサポートしてください」妊娠出産は今も、昔も命がけなのです。